エルディアイで取り扱っている北海道産黒にんにくを生産している野幌原始林ファームで、生産者の松島さんにお話を伺ってきました。
広がる農地に無農薬有機栽培の様々な作物
一番初めに、同社の所有する畑を見学させていただいた。
北海道の南幌と北広島と野幌の間くらいに位置する広い農地が野幌原生林ファーム。主に漢方の原材料となる薬草やハーブを完全無農薬の有機で育てている。農薬を使わないために、雑草は手で摘み取る。
(北の広大な畑)
ところが訪問当時、北海道では異例の雨が続いて作業はストップしていた。地面が濡れているとせっかく抜き取った雑草が、またその湿った地面から生えてきてしまうそうだ。
また、農薬を使用している隣の農家の畑との間には、一定の距離が保たれ、その間をガードするために大豆を植えるなど、無農薬で育てるための様々な環境整備が行われていた。
美味しい黒にんにくを作るために
黒にんにくを熟成させている作業所は、約80年前に建築されたという赤レンガの建物の中にあった。六畳程度のスペースに機械が2台。実は、この機械は特注品だ。
一般的なものには鉄が使われているのだが、それだとにんにくを加熱して熟成させる工程においてすぐに錆びてしまうという。本当に、にんにくのパワーはすごい。
(作業場のある煉瓦の建物)
黒にんにくの作り方を簡単に言えば、ある一定の温度を一定の期間加えて加熱するという方法だ。しかし、ちょっとした温度調節の違いで味は全く違うものになってしまう。
どのくらいの温度を、どのくらい保つのか。毎日機械の中の様子をチェックし、10日ごとに味をみる。その都度、状況に合わせて調節が必要だ。
この作業は松島さんにしかできない。そのため、ひとたび黒にんにくづくりが始まると、毎日この場を離れられない。
(出来立ての黒にんにく)
熟成間近の黒にんにくを試食させてもらった。果物のような甘みがあり、にんにく特有の臭いは全くない。美味しい黒にんにくができていた。
黒にんにくを作り始めたきっかけ
「知り合いのおじさんに作れと言われた」・・・松島さんは笑いながらそう言った。
病にかかったその知人から、体にいいといわれる黒にんにくの生産を頼まれた。加工に適するにんにく探しから始めたそうだ。
自社の農地で生産すればよいのでは? そう尋ねると、漢方の原材料となるハーブや薬草とにんにくとでは適する土壌が異なる。
にんにくを栽培することで、これまで育ててきたハーブや薬草にダメージを与えてしまう、ということになりかねない。自社の畑で作ることはできなかった。
そこで出会ったのが、旭川で有機生産されている彦一にんにくだった。野幌原始林ファームの黒にんにくはこのにんにくなしには考えられない、と松島さんは言う。
この日、試食の際に他のにんにくで作った黒にんにくと食べ比べをさせてもらったのだが、確かに味が全く違った。彦一にんにくを使用したものの方がだんぜん美味しく、松島さんのこだわりを実感できた。
ちなみに、にんにく作りを勧めた先の知人は、松島さんの黒にんにくを食べ始めてから体調がすこぶる良くなったとのことだ。
(松島さん(右)と弊社スタッフ)
人気上昇で品切れも! 今後生産量のアップを目指す
松島さんの黒にんにくは、どさんこプラザ札幌店でも販売されている。そこでは、6月度の新登場人気商品ランキングで第2位になった。
3月に江別のトンデンファームのイベントで試食販売を始めたときには、訪れる9割の人が黒にんにくという商品を知らなかった。
試食を勧めても「にんにくはちょっと・・・」と嫌がる人が多かったが、徐々にリピーターが増え、商品の生産が追い付かないという事態になってしまった。それに対応するために、近日機械がもう2台増設される。
食べ物で健康になるために
リピーターの中には、具体的な病気の症状がよくなったと言ってまとめ買いしていく人もいるそうだ。
学術的にも、その抗酸化値の高さはデータで示されている。そして何より、食べやすくて美味しい。
松島さんは、今後この黒にんにくをもっと普及させるとともに、次なる「健康に良い食べ物」を開発・提供していきたいと考え、日々研究中である。
北海道産黒にんにくの紹介ページはこちらから